免許証、運転経歴証明書以外の公的身分証明書5選
目次
免許証以外の公的身分証明書(運転経歴証明書ではなく顔写真付きの物)
免許証を自主返納したくない高齢者の心理の一つに、「公的な身分証明書が無くなってしまう」というものがあります。
運転免許証は身分証明書として有効で、健康保険証などと違い1枚で有効となります。
免許証を自主返納したら公的身分証明書を失いますが、実は他に公的身分証明書があるのをご存知でしょうか?
今回は、運転免許証や運転経歴証明書に代わる公的民証明書を5つご紹介いたします。
1枚だけで身分証明ができる公的身分証明書5選
身分証明書には、1枚だけで証明書として有効なものと、AとBの2つで有効となるものの2種類があります。
1枚で有効となる公的身分証明書の条件は、
- 氏名・住所・生年月日が記載されている
- 顔写真が掲載されている
- 有効期限と発行日が記載されている
この3つが条件となります。
ここでは、この3つの条件に当てはまる公的身分証明書を5つご紹介いたします。
1.小型特殊免許(小特)
小型特殊免許は、ショベルカーやローダ・耕運トラクター・刈り取り脱穀車などの特殊自動車が公道を走る際に必要な免許証です。
≪小型特殊車両≫
l 最高速度が15キロメートル毎時以下、全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下のもの l 最高速度が35キロメートル毎時未満のもの 【引用】ウィキペディア |
普通運転免許証を取得している高齢ドライバーの場合、下位免許である小型特殊免許も取得していることになります。
免許証の自主返納では免許の一部だけ取り消すことができるので、自家用車を運転するのに必要な普通運転免許は取り消して、小型特殊免許や原付のみ有効な免許証に変更することが可能です。
2.マイナンバーカード
「国民の利便性の向上」や「行政の効率化」を目的に平成28年1月より開始された、比較的新しい制度です。
これまでは「住民基本台帳カード(住基カード)」が使用されてきましたが、マイナンバーカードの発行に伴い平成27年12月で新規発行を終了しています。
すでに住基カードをお持ちの方は、マイナンバーカードを申請した際に返却することができます。
マイナンバーカードがあれば、住民票の取得や戸籍謄本・抄本など、本来役所で行う手続きがコンビニのコピー機でできるようになります。
また、確定申告の際などでマイナンバー(個人番号)の記載が義務付けられているので、まだ申請していない方は申請しておきましょう。
【参照】マイナンバー(社会保障・税番号制度)~もっと便利に暮らしやすく~/内閣府
3.老人手帳(老人福祉手帳・敬老手帖)
敬老手帖や老人福祉手帳・すこやかカードなどの名称で、満65~70歳以上の高齢者に対して交付している手帳は公的身分証明書になります。
老人手帖には住所や名前など個人情報と共に、本人の顔写真を添付する必要があります。
老人手帖によって、動物園や城など公的施設が割引価格で利用できる他、市営バスが無料で乗車できるなどの優待を受けることができます。
老人手帖の交付を行っていない自治体もあるので、住まいの自治体に確認してみましょう。
【参考】敬老手帖の交付/名古屋市
4.パスポート
海外旅行がお好きな方は、高齢の方でパスポートを最近更新したばかりという方が多いでしょう。
パスポートには顔写真が添付されているので、公的な身分証明書として有効です。
5.船員手帳
生涯現役で働く方が多い漁師を職業にしておられる高齢ドライバーの方も多いことでしょう。
自身で漁船を運転する方なら船舶免許を取得しているはずなので、それだけで公的身分証明にはなりますが、船員として雇用されている方は「船員手帳」をお持ちのはずです。
船員手帳は、船員法第50条によって「船員は、船員手帳を受有しなければならない。」と定められていることから、船長や船員・予備船員として働いている方は必ず交付される手帳です。
船員手帳は諸外国においてパスポートとしても使用できるくらい、国際的な信用が高い身分証明書の一つです。
運転免許証を返納し、自身で漁船を運転することも無くなったけど、漁師として働いている方は船員手帳で身分証明が可能です。
まとめ
運転免許証を自主返納した場合でも、
- 小型特殊免許
- マイナンバーカード
- 老人手帳
- パスポート
- 船員手帳
が、運転免許証と同等の効力を持つ身分証明書として使用できます。
マイナンバーカードや老人手帖は無料で交付されるので、まだお持ちでない方は申請しておくと安心です。
しかし、これから小型特殊免許を取得するのは大変だし、マイナンバーカードは万が一があったときのリスクが高すぎます。
やはり運転経歴証明書の取得をするのが、免許証の代わりに使える唯一の身分証明書なのだと思います。
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